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養成校の学生生活


養成校の学生生活

ここでは、養成校での学生生活を具体的に紹介します。
僕の学生時代と教員時代の経験をもとにしています。
3年間で表現していますが、4年生の学校でも内容は、ほとんど同じです。

1年生

理学療法士への第一歩です。
「解剖学」「生理学」「運動学」などの理学療法士の基礎となる重要な教科を学びます。
しかし、これらは学生の苦手な教科に挙がってしまいます。

本当は面白い教科ですが、学生は限られた時間で膨大な量を学ぶので余裕がありません。
ですが、これらの基礎は理学療法士になる以上、ずっと付き合っていくものです。

某学院では「解剖学実習」があり、骨(こつ)のスケッチや
大学の医学部でご遺体の体をお借りして、実際に人の体の仕組みを学びます。

1年生では、多くの学校で見学実習があります。
理学療法士を目指す意欲を高めるために、病院や介護施設などで見学をします。
実際に理学療法に関する勉強をしてから見学に行くと、勉強への意欲も変わります。

1年生は新しい仲間との出会いの時です。
みんなが「理学療法士」という一つの目標に向かうので、 気が合わないわけがありません。

学校で得るものは、知識・技術と同時にこの仲間達の存在が大きいです。
理学療法士になる為の勉強は決して楽ではなく、辛い時も多々あります。

その期間を共に過ごし、同じ仕事を目指すのですから、
その付き合いはその後の人生でも、ずーっと続きます。

振り返ると学生時代は仲間達に救われたな〜と、思います。
某学院では、1年生では夏には1泊のキャンプ、冬にはスキー合宿がありました。
また、文化祭やスポーツ大会もありました。

勉強も大切ですが、やはり学生には遊びも必要です。
遊ぶときは遊ぶ。やる時はやる。メリハリが大切ですよね!


2年生(3年生)

2年生は机の上での勉強が最もきつい学年です。
専門的な科目、特に1年生に比べ医学に関連した内容が増えます。
この期間は、人生の中で最も勉強する時でしょう。

情報量の多さにとまどう事もありますが、逆に面白くなってきます。
いよいよ自分たちの目指す理学療法士の仕事の内容が理解できてくるからです。

学生からは「勉強はおもしろけど、大変。」「こんなに大変だとは思わなかった。」
などの意見がきかれます。
自分もそうでした。

「障害で困っている人の助けになりたい。」
そんな気持ちと希望を持って入学した学校は、予想を遙かに超える勉強の量と難しさ。
勉強の大変さに、入学した頃の自分の思いがかき消されそうになるかも知れません。

でも、それを乗り越えて「理学療法士」になり、患者さんに感謝された時の喜びや感動は、
自分たちの予想を遙かに超えるはずです。
それを信じて、目の前の壁を一つずつクリアーして欲しいと思います。

2年生(あるいは3年生)のメインイベントは、年度末の「評価実習」です。
「評価実習」では実習施設で、実際に患者さんの評価を行います(3週間程度の場合が多い)。
そこで患者さんの心身のどこに問題点があるかを、検査・測定して目標や治療内容を考えます。

患者さんに初めて接する時、その喜びを感じる余裕はまだありません。
最初から一人で見ることは出来ないので、先輩理学療法士の指導の下で行います。
臨床で学ぶことは、机の上で学ぶことの出来ない実践的な内容です。

決して楽ではありませんが、数週間で学ぶ内容は、学内の勉強の何ヶ月分にも感じでしょう。
実習で大切なのは「モチベーション(意欲)」と「向上心」です!


3年生(4年生)

最終学年では卒業研究と総合臨床実習、そして国家試験の勉強があります。
卒業研究は一つのテーマについてまとめていきます。

遅くまで学校に残って実験をしたり、資料を調べたりします。
やっている時は大変ですが、あとで振り返れば楽しい思い出(?)。
気が合う仲間とワイワイ意見を言えるのは、良いことです。

最終学年のメインイベントは「総合臨床実習」です。
学校によって期間・課題等は違います。
現在は、1施設あたり8週間、2施設で16週間程度の実習が多いようです。

評価実習とは違い、患者さんの評価だけでなく、治療も実施します。
当然、求められるものが高くなります。
学生にとっては、ここまで学んで来たことの総決算です。

臨床では、机の上で学んだ知識だけでは通用しません。
人を相手にする仕事ですから、知識の上に技術が求められます。
そして、何よりも大事なのは社会人・医療人としての態度です。

ほとんどの患者さんは学生さんよりも、社会経験の豊富な人生の先輩達です。
障害に苦しみ、早く回復したいと思っている方達です。
その方達を相手に、「学生だから」と言う甘い気持ちは許されません。

もちろん知識・技術・経験が不足しているのですから、
高度なことが最初から出来る訳はありません。
だからこそ、気持ちだけは「目の前にいる人の為に何が自分に出来るか」を、
真剣に考えなければいけません。

誠意が伝わり、気持ちが寄り添うことが、何よりも良い治療が出来る秘訣だと思います。

もっとも、これは今だから言えることです。
自分が学生の時は余裕がなく、緊張して、患者さんにはご迷惑を掛けていたと思います。

素直に「たくさんのことを学ぼう」、「患者さんの為に」と思う気持ちよりも
実習の合否のことばかり気になっていました。
それでは、伸び伸びと良い実習が出来ないです。

これを読んだリハの学生さんには同じ過ちを犯さないことを願います。

総合臨床実習が終われば、今度は国家試験の勉強開始です。
グループを組んで、みんなが一丸となり「理学療法士」の国家資格をめざします。
国家試験の合格率は例年90%以上です。

油断は大敵ですが、学内での期末試験や臨床実習できたえられた学生にとって、
国家試験のハードルは高すぎることはありません。

苦労して身につけた知識を発揮することが出来れば、大丈夫です。
多くの理学療法士が誕生し、障害で困っている方たちの力になれることを期待しています!

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