H0ME > 理学療法 > 筋力はナゼあがる?


筋力はナゼあがる?

僕たち理学療法士の訓練の中で、筋力増強訓練は非常に良く用いられます。
今回はこれについて紹介します。

筋力があがる要因は一般に次の2つです。

1.筋肥大
 
これは筋力増強訓練などにより筋繊維が太くなる(肥大)為に筋力が増す現象です。一般には筋力増強訓練を開始して、2週間前後から見られます。

2.神経学的要因
 
これには「運動学習による運動単位参画パターンの改善」「インパルス発射頻度の増加」の2つがあります。「運動学習による運動単位参画パターンの改善」は分かり易く言うと、力の入れ方・身体の使い方・運動技術の 向上などにより、筋の使い方が向上することです。「かけ声」を掛けた時に力が発揮しやすいのも、運動単位の 働きが同調するからです。
 「インパルス発射頻度の増加」はどれだけ、頭から筋に対して指示(電流)を出すことが出来るかです。つまり、やる気・意欲・火事場の馬鹿力と言われる部分の能力です。
 臨床的には神経学的要因による向上は非常に大切です。
 訓練開始後、早期の筋力増強の効果はこの「神経学的要因」によるものです。

筋力をあげることは、とても重要なことですが
その最終的な目的はあくまでも「パフォーマンスの向上」です。
例え、筋力があがったとしても
それがパフォーマンス(例:立ち上がる・歩き方の改善など)に
繋がらなければ意味がありません。

私達、理学療法士が治療する際、 指導してすぐにパフォーマンスの変化が見られることは
臨床的には珍しいことではありません。
そして、この現象は老若男女を問わず見られます。
このことは私達の治療・指導では多くの場合に
「運動学習 motor learnig」により
パフォーマンスの変化が起きている事を示しています。

そう言う意味では、理学療法士は良い指導者・教育者でなければいけないと思います。
(勿論、僕も修行中!)